一期一会　～宮田 大 × 聴き手 × 浦安音楽ホール～

音楽教師の両親のもと3歳からチェロを始め、幼少時より注目された才能は、9歳から出場するコンクールですべてに第1位入賞。2009年には第9回ロストロポーヴィチ国際チェロコンクールで日本人として初優勝を果たし、第20回出光音楽賞など受賞歴は多数．．．。すでに華麗なキャリアと名声を確立しているにもかかわらず、チェロの俊英は、クラシック音楽シーンの最前線を飽くことなくひた走ります。その情熱と原動力こそ、信条である「．．．その日の聴き手との出会いは一回限りであり、だからこそ尊い．．．」（アルバム「一會集」ブックレットより）という一期一会の精神。

その一回しかないかもしれない出会いのために宮田が用意したのは、チェロの魅力を味わい尽くすために、さまざまな地域と時代から選りすぐられた多彩で魅惑的な名作集です。

会場の浦安音楽ホールのコンサートホールは1.82秒の残響時間を誇ります。名器1698年製ストラディヴァリウス「シャモニー」の奏でる美音をどのようにホールの響きに溶け込ませながら、宮田がその日の聴き手との「一期一会」を生み出すのか。興味が尽きることはありません。

浦安音楽ホール　館長 嶋田拓生